2022-01-01から1年間の記事一覧

前置詞 in の用法(5)

前置詞 in の後の名詞は「容れ物」という認識があるという観点で、in の用法を考えてきました。今回は残りの用法をいくつか考えることにします。例文は『ジーニアス英和辞典』(シャープ電子辞書版、大修館書店、2001年)からです。 何らかの行為は活動に解…

前置詞 in の用法(4)

前置詞 in の後の名詞は「容れ物」という認識があるという観点で、in の用法を考えてきました。2回目には、[手段・材料]の用法を説明するのに、この一見不可解な用法が、「活動」を達成するための経験的な関連により、その活動に近接する「手段、材料」に…

前置詞 in の用法(3)

前回は、[手段・材料]の用法は、「活動」とそれを達成するための「手段」の経験的な関連により発展したというところまで説明しました。 このような経験上の近接的な転移はことばの使用ではありそうなことで、それが習慣化することはメトニミー的であると言…

前置詞 in の用法(2)

前回は、in の基本的な意味は「~の中に/の」であり、基本的には in + 容器 という感覚がある、という点を見ました(2022-06-30)。今回はこの「容器」が抽象的な「状態・状況」に転移して使用される例を見てみます。 容れ物として、分かりやすいのは in th…

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カテゴリ はじめに 英語カフェ開店(「不定詞」の「不定」とは?) 2017-05-01 Q & A 8 不定詞の結果用法をもつ疑問文 2019-12-27 9 不定詞句を主格補語にもつ文について 2020-01-31 10 強調構文の that について 2020-02-27 11 英語の勉強に必要なもの 2020…

What do you think? の Whatについて

Q&A

Q: What do you think? は「どう思いますか」という意味と習いますが、「どう」につられて How と言ってしまいます。なぜ How では不自然な表現になるのでしょうか。 A: これは日英語の文構造の違いが原因です。おそらく説明を聞いてもうっかり how と言い…

前置詞 in の用法(1)

英語の前置詞では比較的分かりやすいものとしてin、on、at が場所、時間でよく使われます。この基本的な意味は in ~ 「~の中に/の」 on ~ 「~の上に/の」 at ~ 「~に/で/の」 と訳語が与えられますが、意味は基本的には in + 容器 on + 接触している…

現在完了継続用法の訳文内の「~した」について

Q&A

Q: 現在完了の継続用法の訳文に「~した」が使われている文がありました。これにひかれて、英語の方も過去形が対応するのでは、という質問が出ました。気持ちは分かりますが。 (H.T.先生 各務原市) A: 実際、現在完了を日本語にする場合、そのような「た…

依頼文の間接性について(2)

前回は Will you 依頼文が「~する気があるか」、Can you 依頼文が「~できるか」と聞くことで相手に(求められた行為を回避できるように)配慮しているという仕組みを見ました。 前にもふれたように英語にはもう一つ間接性を高める丁寧な依頼表現があります…

依頼文の間接性について (1)

いつのころからか、Will you do ~? 「~してください」という will を用いた依頼文は丁寧さの度合いが低いので、would として仮定法により丁寧度を高くするか、can を用いるのが好ましい、という説明を聞くようになりました。 Will you 疑問文が本来の「意…

主語と述語

入門時に英語の文構造について説明する際には 主語 + 動詞 という構造が基本になる、という説明をすると思います。文部科学省の小中学校英語の指導要領(外国語編)でもそのように表記しています。もちろん正確には 主部 + 述部 の構造をつくる各項の中心…

存在文の補語

久しぶりに次の存在文に出会いました( English Listening and Speaking Patterns 2, p. 60)。会話でも使用される文ですが、あまり基礎的文法書では扱っていません。 Are there any good movies playing? おもしろい映画やっているかな。 文尾の playing は…